2018年11月6日火曜日

活動記録 学校巡回

活動は、10月から学校巡回をしている。

養成校の学生は、3つの指定小学校で教育実習を行う。
私の活動もその学校が対象。
1つの学校に絞ってもいいし、3つ全てでもいい。
活動の内容や範囲は、それぞれ、話し合って決める。

私の要請は、学生に指導力を身につけさせること。
養成校で講義をする、というのも一つの方法だが、
まだハードルが高い。

どうやったら、学生に必要な力をつけさせられるのだろう…
と考えると、指定小学校の先生たちと関わり、
その先生たちが教育実習中に学生に教えるのがいいと
今は考えている。

ということで、いろいろな休みをはさみながら、
1カ月近く学校を巡回して、
授業を見せてもらい、
顔を覚えてもらってきた。
1日1~2クラスなので、まだ半分も回れていないが。

20年以上のベテラン先生が多くて、
みんな教材のことはよくわかっているし、
とても親切な人たち。
でも、指導力の差は大きい…
全体的に、
子どもが考える、発言する、書く、読む、
などの活動がすごく少ない。
これじゃあ、理解しないね、覚えないね、と納得してしまう。

そして、ムチや棒で叩かれる。
怖い。

活動としてやりたいことはたくさんあり、
学力を上げる方法も見えている。
だけど、言葉が、文化が違って、すぐにはたどり着かない。
外国人の私が「変えて」と言ったところで、
すぐに受け入れてもらえるわけがない。
しかも、技術だけじゃなく、意識の問題も大きい。
ベテラン先生の意識を変えるのは、きっとすごく大変。


ただ、その中で、すごく指導がうまく、
教師としての使命感が強い先生もいる。
その一人、
CI(1年生)担任の女性。
23年の経験があり、1年生は3回目だという。
初めて授業を見せてもらってすぐに、
「この先生、素敵!」と思えた。

その先生は、
・学習内容を理解させることを大事にしている。
 たった1つの単語も、音、つづり、意味などをきちんと教え、
 何度もいろいろな方法で繰り返させる。
 全員に発音させ、できているか確認する。

・無駄に叱らない。
 注意はさらりと一度だけ。
 体罰はしない。棒は指し棒としてだけ使う。
 ムチは持っているところを見たことがない。

・学習規律を指導している。
 「授業中ガムは食べてはいけませんよ」
 「『マダム、マダム』はいらない。手をあげるだけでいい」
 (セネガルの子は挙手するときに「ムッシュ」「マダム」を連呼する)

・褒める。
 できた子に「Très bien!!いいね!!」と。
 私がこっそり手伝って、やっとできた子には「Trèèèèèès bien!!!!
 fine playした子に対して、みんなに拍手を促す。
 拍手された子、ニヤニヤが止まらない。

・間違いを生かす。
 「trois(3)」と「croix(✕)」を聞き間違えた子を見て、
 全体に、「発音似てるから気を付けて」と教える。
 間違ったことを笑ったり叱ったりしない。

・集中させ続ける。
 3時間、いろいろな方法で子どもに活動させるから、
 1年生の子どもが飽きず、騒がず、ずっと勉強している。

・泣いている子に声をかける。
 1年生なんて何が原因で泣いているかわからないけれど、
 ずっと泣いていた子に、「どうしたの?」と声をかける。
 一言慰めたら、もう涙は止まって、勉強に入れた。

とにかく、素敵で、ずっと授業を見ていても飽きない。

そういえば、初任の時に、
こういうことができるようにと指導してもらった。
もちろん、なかなかうまくできない。
いろいろな人の授業を見て、真似して、
10年経ってまだ身についていないこともたくさん。

セネガルの教育を見ているつもりで、
日本の教育について気づかされることも多い。
自分のことにも。


この素敵な先生に、
養成校で学生向けに講義をしてもらいたいなと思った。
たくさんの技術や、
教師としての考えを学生に伝えてほしい。

1月から始まる養成校のカリキュラム。
どうにかそんな時間を組み込んでもらいたい。



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